従業員の「食べられる安心」のために。機械メーカーが挑む米作りを、farmoも支えます

導入事例:株式会社足立製作所 様(本社:京都府長岡京市)


京都府綾部市。緑の山々に囲まれた田園地帯に、ちょっと珍しい「農家」が営農しています。
その正体は、産業用機械の部品加工・組み立てを本業とする株式会社足立製作所(京都府長岡京市)。
なぜ機械メーカーが米作りを?その答えには、従業員への温かい想いがありました。

今回は、米作りの中心を担う従業員さん4名(渡邊雄亮さん、渡邊弘之さん、村松健さん、長谷川崇さん)に、水田用水位センサー「水田ファーモ」を導入してからの変化を伺いました。

目次

きっかけは「従業員さんに、食べられる安心を」


足立製作所の本業は、工場で動く産業機械の部品加工と組み立て。
米作りとは縁のなかった同社が農業に踏み出したのは、2022年のことでした。


「コロナがあって、ウクライナの戦争が始まって。この先、普段食べているお米がちゃんと手に入るのか、買えない時代が来るんじゃないかという不安があったんです。
投資に対してのリターンは大きくない。それでも、万が一何かあった時に従業員さんに”食べる安心”を持ってもらえるんじゃないかと考えました」

野菜も肉も大切だけれど、日本人ならやはりお米。社長とともに米作りを決意した渡邊雄亮さんは、自身の出身地である綾部で、地元の縁を頼りに農地と農家さんに出会います。

本業の設計の仕事をしながら、その合間に草刈りからスタート。徐々に関わりを深め、今では綾部市内3地域・約6ヘクタールを、主に4名の従業員で管理するまでになりました。

積み重なる負担を、farmoが軽減

田植えが終われば、米作りの仕事は水管理と草刈りがほとんど。どちらも大事な仕事で、負担もとても大きいです。
中山間地域の田んぼは点在している上に、圃場ごとに条件が違います。
水が入りやすい田んぼもあれば、抜けやすい田んぼもある。道から見える田んぼもあれば、少し奥まで入らないと確認できない場所もあります。

「たとえ1か所当たり5分でも、水を見に行くだけの作業が毎日発生するんです。田んぼ1枚を見るにも、一周して確認しないといけないこともある。奥の田んぼだと、畔を歩いて行って帰ってくるだけでも正直、面倒だと思うことがあります」

このような水管理の負担感があって、知人から紹介されたのが、田んぼの水位をスマホで確認できる「farmo」でした。導入して1年。変化を尋ねると、すぐに答えが返ってきました。

「とても便利ですね。遠目から見たら水があるか無いかしかわからないけど、farmoなら水位が何センチあるかが正確にわかる。この水があと何日もつか、給水ゲートを開けるだけでいいのか、取水のエンジンポンプまで回す必要があるのか、それも判断がつくんです」

さらに、水位の「減り方のスピード」を見れば、漏水などの異常事態にもいち早く気づけるといいます。

「スマホだったら、結局、1日に何回か見るんですよね。それでわかる。それに、大雨の日に、気軽に”ちょっと水を見に行ってよ”とはなかなか言えませんから。
増水した水路や足元が悪く滑りやすい場所に、危険を冒して見に行かなくて済むのも大きいです」

farmoは、田んぼに行かなくてもよくなる機械ではありません。
けれど、「今、行くべきかどうか」を判断するための材料をくれます。
その小さな安心が、毎日の農作業を支えます。

浮いた時間は、別の作業に。夏場は特に休憩も大事


「スマホの画面である程度水管理ができていたら、たとえ30分でも他のことができます」と渡邊雄亮さん。省力化の先にあるのは、働く人への気遣いです。

「例えば10時間かかっていた作業が8時間になれば、残りの2時間で別のことができる。夏の暑い時期なら、そのうち1時間は昼寝して体力温存でもいいんです。熱中症で倒れたら困りますから。
少しでも省力化して、作業者の負担を減らし、お米の値段も安くして提供していきたい」

従業員のために始めた米作りだからこそ、作業する人の体も守る。farmoは、その想いを支える道具になっています。

今後のfarmoに対する期待の声もいただきました。

たとえば、「水位とセットで水温、気温、積算温度などの情報がわかるようになると助かります。」

近年は夏の暑さが厳しく、これまでの経験だけでは判断しにくい場面も増えています。

「水温が低くて生育が悪いのか、高すぎて何か異常が起きているのか。そういう判断の参考になると思います。」

「足立製作所に勤めていたら、お米は食べられる」と言える会社に

現在は全従業員27名が希望する分のお米をまかなえるようになり、有機栽培や暑さに強い品種への挑戦も始めています。そこで一貫して目指すのは、「毎日食べられる価格」での提供です。
資材価格や燃料費などが大きく変動する中で、農業を続けていくことは簡単ではありません。

それでも渡邊さんたちは、従業員に安心して食べてもらえるお米を作りたいと話します。

「給料が増えたとしても、何もかも高くなっている時代です。それでも”この会社にいたら、お米はあるしなんとか食べていける”という安心感があったらいいなと思っています」

そして地域に対しても、目線は遠くを見据えています。

「あと5年、10年して、高齢の農家さんが米作りを引退されるような時代が来ても、”任せるわ”と言ってもらえるように、”君ら、ちゃんとお米作っとるやん”と、周りの信用を得られるように頑張っていきたいですね」

従業員の食を守るところから始まった、機械メーカーの米作り。その挑戦のかたわらに、farmoはこれからも寄り添っていきます。


(取材日:2026年6月10日)

株式会社足立製作所ホームページ
https://www.adachi-works.com


お使いの製品:水田ファーモ(水位センサー)

田んぼの水管理は、圃場の場所や水の入り方、作業体制によって最適な方法が異なります。
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